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私はコレで挿絵の見方が変わりました 書評:『ロビンソン・クルーソー』挿絵物語

だいぶ前にYahoo!Auctionで見かけたのだが、同時期に複数出品されていたので「そのうちまた出品されるだろう」とタカをくくっていたら、その後まったく出てこなくってしまい、結局日本の古本屋で探して買った。古本なのに定価と同じ金額だった。オークションと言えども、欲しい本を見かけたら買っておく方がいいと改めて思った。

本書は、うーん、興味深いが読みやすい本ではない。評論だし、組版も文字が大きめの割には読みにくいように思う。縦2段組にした方が目で文章を追いやすいのではないだろうか。

ロンビンソン・クルーソーはあと10年もすれば初めて出版されてから300年になる。挿絵一つとってもいろんな時代背景があるんだなと感心した。

考えてみると大人向けの挿絵(写真は含まない)のある本というのは少ない。たまに挿絵をみるとついつい細部を見てしまうが、本書では細部だけでなく、その挿絵全体から受ける印象も含めて分析している。そこには時代背景がある。

挿絵を考える上で重要なのは、現在のそれとは違い、挿絵が読む側に与える影響が非常に大きかったことだ。現在は写真があるので挿絵はどちらかいうと事実というよりは作り物という印象がある。ところが、挿絵が視覚表現の柱だった時代では、挿絵が事実と受け取られやすかった。写真がない時代、挿絵で見た異国情緒を事実と混同してしまうというのはごくごく自然なことだろう。本書によれば、それ故に、場合によっては思想を表現する手段として用いられている場合もあるというのだ。

まず、ストーリーのどの部分の挿絵を用意するかで印象がかなり異なる。無人島での生活風景を描くか、人食い人種との戦いを描くのか。あるいは、主人公は満足しているように見えるのか、それとも孤独を感じているように見えるのか。この積み重ねに時代が見え隠れする。

いままで気がつかなかったが、本書のように挿絵だけを並べてみるとその違いがよくわかる。同じシーンの挿絵なのに受ける印象が異なるのだ。信じられないかもしれないが、本文とは全く逆の印象を受ける挿絵すらある。

私の挿絵の見方は、まさに「木を見て森を見ず」だった。これからは木を見て森を見たいと思っている。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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コメント / トラックバック

  1. […] 名著だけあって世界中にファンがいるし、挿絵だけでも本ができるくらい、版を重ねたベストセラーだ。 […]

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