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お寒いツイッターより 書評:Twitter社会論

同僚が貸してくれたので、さっそく読んでみた。

TwitterTwitter はいま最も話題のサービスだ。ちなみに私もやってます。私はフォローしている人も、フォローしてくれている人も一桁という寒いツイッターだが、ときどき気が向いたときに使っている。

そんな私の感想が役に立つとは思えないが、あえて書く。

「どう使っていいのかわかんない」

でも、楽しそうに使ってる人がたくさんいるんだよね。クヤシー!

「どう使っていいのかわかんない」というのはもちろん使用方法のことではなくて、目的のことだ。本書は、いまやTwitter界の大御所津田大介津田大介 の著作なので、私の疑問に答えてくれるのではないかとかなり期待していたのだが、そこまではいかなかった。

本書には「Twitterだからできた」というような感じで紹介されていることが随分あるが、私にはそうは思えなかったことが大きい。あまり揚げ足取りみたいなことは言いたくないのだが、と逃げを打っておいて、さて。

第一章「2. ツイッターとは何か」と題して6つの特徴を挙げているので、これについて思ったことを。

1. リアルタイム性

「つぶやいた直後に公開されるからリアルタイム性が高い」という論調で、基本的には賛成だがリアルタイム性には「見る側も追従していることが必要」という点に触れていないのが気になる。

フォロワーが多いメジャーならともかく世の中のほとんどを占めるであろうマイナーにとって、あるいは、四六時中Twitterを見ていられるわけではない人にとっては特殊な状況以外はリアルタイム性の恩恵は少ないように思う。

2. 強力な伝播力

私はコレが実感できない。今となっては古いシステムと言われてもしかたのないBBSである2ちゃんねるの方がよっぽど伝播しやすいと思うのだが。(ほとんどのレスは140字以内だしね)

加えて、ユーザー数が少ない地域では伝播力は随分弱まるのではないだろうか。つまり、早くて強力かもしれないが狭いのではないかと思う。ネットの世界に地理的条件を入れるなと言われればそれまでだが、ユーザー数が少ない地域にTwitter経由で伝播するのは相当遅いのではないだろうか。リアルタイム性のところでも触れたが「受け手」の問題は無視できないと思う。

ユーザー数についてはいろいろ数字があるが、興味深い記事があったのでご紹介。

Twitterユーザーの21%は一切つぶやかず37%は毎日つぶやく【グラフ有り】
http://tweeter.jp/2009/08/14/twitter-684.html

この記事によれば「約7%のユーザーだけでつぶやきの8割を占めている」ということになる。伝播力はそれほど強くないと思うけどなあ・・・。「早いけど狭い」ってあたりが妥当ではないだろうか。

3. オープン性

「API(Application Programming InterfaceApplication Programming Interface )を公開しているからオープンだ」という論調だ。もちろんAPIを公開していないサービスに比べれば間違いなくオープンではあるが、一企業の仕様だからなあ。はたしてこれが将来のインフラを目指すサービスとしてのオープンと言えるのだろうか。メールやウェブのように同じサービスを他社が提供できるような状態じゃないとオープンとは言えないように思うのだが。

4. ゆるい空気感

これは賛成。しかし「ゆるい空気感」という表現で真意がつたわりそうな感じがする文章がこの本の特徴のようにも思う。50代、60代の人はこの空気を読めるのだろうか。

5. 属人性が高い

ま、その通りだがブログだってそうだろう。改まって書こうが、気楽に書こうが、それも属人性のうちだと思う。

6. 自由度が高い

これはビミョーだ。物理的には140字の自由度がかなり低いのは言うまでもない。私はむしろ140字に納めたことで失ったものを許容するTwitterという文化そのものが自由(ゆるい)という気がしている。

(Twitter社会論 より)

電子メールや携帯電話に対して「使い方の自由度が高い」という指摘をする人はいない。そう考えるとツイッターのこだわるシンプルさ、自由さの価値が改めてよく理解できるのではないだろうか。

メールや携帯電話はすでに違うレベルの自由度を問題にしているように思う。「Twitterが自由だ」と言う人はそもそもTwitterが好きな人に限られるのではないだろうか。私のような「お寒いツイッター達」は自由かどうかの前の疑問に直面していると思うけどなあ。

・・・私は本書をこれから読む人に試してみてもらいたいことがある。本文中の「Twitter」を「ブログ」に置き換えて読んでみてもらいたいのだ。誤解しないで欲しいが、これは「Twitterはたいしたことがない」とかそういうことを言いたい訳ではない。Twitterにしかできないことかどうかを検証しながら読んでもらいたいのだ。

Twitterは文章でも口でもその魅力を伝えるのが難しいと思う。結局使ってみなければその魅力がわからないだろうし、私のようにイマイチよくわからない人も少なくないと思う。だがそれが、Twitterが新しい文化になりうる可能性を表しているようにも思うのだ。

こんな感じでいろんなことを考えながらあとがきへと読み進んだとき、いままでの、ともすればTwitterをやめてしまいそうになる疑問はとりあえずそのまま受け入れたままTwitterを続けてみようかと思わせてくれた一文があったのでここに書きとめておこうと思う。

(Twitter社会論 より)

ツイッターの一番の楽しさは、自分が好きな人の他愛もないつぶやきを見て笑ったり、共感したり、ときには噛みついたりして、その人のことをより好きになっていく、そのプロセスにあるんじゃないかな。(中略)そんじゃまた。この本の続きはツイッターで!

@tsuda 了解!

2010/02/28追記:MACお宝鑑定団 blog(羅針盤)に「Twitter、初めて公式にツイート数推移を公開」という記事が出ました

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コメント / トラックバック

  1. アクト
    2009年11月22日 日曜日 08時26分

    同じく使い道が判らない・・・。オレもやってるけどさ。

    実際、「何の為に、どう使うのか判らない」って、つぶやいたよ。(笑)

  2. 管理人
    2009年11月22日 日曜日 09時39分

    やぱり言いたくなりますよね、その一言。

    とりあえずフォローしたいのでID教えてくださいな。

  3. アクト
    2009年11月22日 日曜日 20時52分

    めったに見ないと思うけど・・。(笑)

    http://twitter.com/act_hair_studio

  4. 黒猫屋
    2009年11月25日 水曜日 07時47分

    ツイッターに乗り遅れた自分には、mixi のボイス機能で充分です。
    日記に書くほどでもないっていう話をふたことみこと書いてみたり。
    既にマイミク繋がっている人には見えるようになっているから、あらたにフォロワー(っていうんですか?)探す必要ないし。

    四六時中ネット見てる人でもないとなかなかそのよさは享受できないかな、と。

  5. 管理人
    2009年11月25日 水曜日 22時09分

    黒猫屋さん

    >四六時中ネット見てる人でもないとなかなかそのよさは享受できないかな

    やっぱりコレですよね。リアルタイム性って実は見る側の問題の方が大きいと思います。逆に言えば四六時中見ざるをえない状況ならいいのでしょう。先日、台風のときに電車の運行状況を知るのにはとても便利でした。

  6. 大津留公彦のブログ2
    2009年12月27日 日曜日 23時21分

    「twitter社会論」を読み終えました

    私は何だか訳のわからない怪物につかまった。
    その名はtwitter。
    津田大介さんの「twitter社会論」を読み終えました。
    私のこの怪物に捕まられた状況を感想文としてそのtwitterで「tsudaっ…

  7. […] ころまでいけません。フォローもフォロワーも20ちょっとでお寒い状況が続いている。 […]

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