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ピントが合った挿絵が魅力 書評:弦のないハープ またはイアブラス氏小説を書く。

大人のための絵本作家として有名なエドワード・ゴーリーエドワード・ゴーリー のデビュー作。というのは後で知った。挿絵が印象的だったので買ってみたのだが、内容はそれほどおもしろいとは思わなかった。主人公のイアブラス氏が一冊の小説を書き終えるまでを描いている。

私も本をつくる側の立場として、本書の中で起こっている一連の出来事は想像できる立場にある。そういう立場で見ても内容が破綻している訳ではない。あるいは文筆家なら、私以上にイアブラス氏に共感するかもしれない。

けどなー、もう少しストーリーに抑揚が欲しい。大人っていろんなことを知っているから、絵は饒舌過ぎるのかもしれない。文章もしっかりと書いてあり、絵も描写が丁寧なので、読者に与える想像の幅が狭くなっているように思う。

装丁は派手な色使いの割にはシックな印象でセンスがいいな、と思う。装丁は渡辺和雄。本文は15級とかなり大きい。見開きで右頁が挿絵、左が文章になっているが、挿絵、文章とも地に寄せてあり、安定感がある。

さて、私が興味をもった挿絵はこんな感じだ。精密で丁寧で、細部までしっかり描いているのに、何を中心に描いているかがすぐにわかる。写真的な表現をすると「ピントが合っていて、背景がキレイにぼけている」のだ。

本書の初版は1953年である。それを考慮すれば、古さを感じさせないストーリーは、本質的なものを描いているとも言える。もう少しこなれているであろう、これ以後のエドワード・ゴーリーの絵本を読んでみたい。

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