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数百年後、私たちが恥ずかしい思いをしなくて済む本を遺したい 書評:書物の喜劇

こういう本の楽しみ方もあるんだな、そんなことを感じた一冊。本書では、世の中にある「おもしろい」本にまつわる話をいろいろと教えてくれるのだが、その「おもしろい」が他とはひと味違う。

例えば「世界一長いタイトルの本はどれか」とか「本で互いを避難しあう人々の顛末」だとかで、本を読むモノとして見るというよりは、本を通して人を見るおもしろさだと思う。

本はどことなく高尚な感じがするしゾンザイな扱いをしにくいのだが、結局のところ本ってのは人がつくるものなんだなあ、と当たり前のことを改めて実感してしまった。

本書で紹介されている実在の本のタイトルを一つ。

「虚栄心の靴磨き。慈悲心をむずむずさせる心の嗅ぎタバコ入れ。信心でつまってしまった精神のための浣腸」

これが本のタイトルだなんて、信じられる?カンチョーって・・・、他に言いようがあるだろうが。ちなみに、この本は上流社会の女性達を戒める内容だそうだ。

本の虫(本好きのことです)もいろいろ紹介されている。

もう本当にお金が無くて、無くて無くて無くて、最後のお金を握りしめてパン屋に向かい、途中の本屋で以前から探していた本を見つけてしまう。これがまた握りしめているお金で買える値段というところが罪だよ。彼は本を買って帰り、そうして餓死。

でも、死ぬところまではいかないにしても似たような人はいる。知り合いに聞いた話だが、床屋への道すがらにパチンコ屋があるせいで、いつまでたっても髪がボサボサの人がいるそうだ。

人はいつの時代もやってることは同じなのだろう。出自は忘れてしまったが、随分古い文章が発掘されて、解読してみたら「近頃の若者は老人を敬おうとしない・・・(略)」と書いてあったそうだ。

数百年後、私たちが恥ずかしい思いをしなくて済む本を遺したいものです。

本書はかなりおもしろいのだが、訳がちょっと固い。原著の雰囲気を忠実に訳しているように思えるのが、少し残念ではあるな。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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