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本の印象 書評:本取り虫

私自身どうしていいのかわからないが、本書の装丁も南伸坊南伸坊 である。イラストもそうかと思ったら、イラストは阿部真理子という人だった。先日も南の本を買っているのだが、なんかこう、抜け出せない何かがあるような気がしている。南も装丁の本について書いた本を出しているので、いつかは読んでみたいなあ。

いきなり南伸坊の話になってしまったが、本書の著者は群ようこ群ようこ である。

先日会社の同僚と朝の雑談で「檸檬」を書いたのは誰だったろうか、という話になった。

私は読んだことはないが昔から書名だけは知っていて、なぜか著者は高村光太郎高村光太郎 だと思っていたが、調べたら梶井基次郎梶井基次郎 だった。同僚に訂正しておかねば。結局、檸檬という作品は私にとって「著者もわからない、読めるけど漢字で書けないタイトルの本」でしかなかったということになる。

本書の「五感の刺激」という章で「檸檬」のことが書いてある。群は「檸檬」を読んで「多くの色や匂いに襲われた」という。コレだけはちゃんと覚えていて、同僚との話の中でその話をしたら「へー」と言っていた。

群は「檸檬」にどういう印象を持っていて、読むことにしたのだろうか。実際には特にそういったものはなかったようで、偶然手にしたと書いている。

この本を手に取った当時は、作家の顔面で読む本を選んでいたそうで、友達と競って美形の作家を見つけ出してはその作家の作品を読んでいたのだそうだ。彼女達の中では芥川龍之介芥川龍之介中原中也中原中也萩原朔太郎萩原朔太郎夏目漱石夏目漱石 が人気。好みがシブイですね。

そんな群のミーハー気分を打破し、顔面抜き(というよりもノーチェック)、文章だけでハートを射止めたのが「檸檬」ということになる。しかし、あるとき梶井の写真を見て、自分の想像と正反対だったこと、自分の友人が「想像通りだわ」と言ったことにショックを受けたそうだ。文章から容姿を想像するのは無謀だと思うが、そこはそれ、しかたがない年齢というのもあるのだろう。

私はすでに写真で群の容姿を知っているのでこういう楽しみはないのだが、知らずに読んでいたらどういう容姿を想像していたのだろうか。すごい美人を想像することはないだろうが、それでも決して悪いものではないと思うなあ。

こうして?私の中で「檸檬」は「男らしい顔面の人が書いた、色や匂いの描写が優れた、自分では書けないタイトルの本」になった。いま読んでみたいかと聞かれるとそうでもないのがツライところだが、こうして読んでいない本に関する知識は増えていく。

本書を読むと紹介されている本の印象が膨らんでいく。それは、ちょっと笑いが含まれたもの。そうしてある日、古本屋で見つけたとき、買うか買わないかを迷うことになる。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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