古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト

平野甲賀ファンじゃないとツライ 書評:僕の描き文字

平野甲賀平野甲賀 と言えば描き文字」というくらい特徴のあるデザインをする平野甲賀。

本書はいろんなところに書いた平野の文書をまとめたものだ。書き下ろしもあれば対談もあるし、エッセイや仕事内容の記録・・・。根底にデザインというくくりがあるとは思うが、全般的に散漫な気がする。平野ファンじゃないとツライのではないかと思う。演劇の話はずいぶん熱が入っているが、私にはサッパリだ。私にとっての平野甲賀は装丁家である。やはり装丁そのものの話がおもしろい。

本書はところどころに平野の描き文字が掲載してある。毎回同じことを感じるのだが、これだけ文字を変形させておきながら読めるところがすごいなあ。

本書の装丁はもちろん平野甲賀。描き文字は使ってあるが控えめである。自分の本だと、どこか気が引けてしまうのかもしれない。自己紹介って難しいよね。

目次の最後に本文のフォントは字游工房の游明朝体とある。字游工房はMacOS Xの標準フォント、ヒラギノをデザインした会社である。

私は縦組で横組でもうまく並ぶヒラギノが非常に好きなので贔屓めに見てしまうのだが、游明朝もキレイだと思う。漢字とひらがなの大きさのバランスはむしろ游明朝の方が好きだ。いつかも書いた気がするが、ひらがなは漢字より気持ち小さい方が読みやすいと思う。やっぱりメリハリが必要だ。

本書にある平野甲賀と祖父江慎祖父江慎 との対談の中で、このブログでも紹介したロートレック荘事件の装丁のことが出てくる。この本は継表紙で、これができる製本屋さんは都内に一件しかないそうだ。

・・・そう言われると調べたくなる。

本棚から引っぱりだして見てみる。本のおもしろさが甦ってくるが、それはこの際おいといて。継いだところがちゃんと面一面一 になっている。芸がこまかい。製本は奥付によると大口製本株式会社だが、・・・これは埼玉の会社だ。移ったのか?そうなると今は都内には一件もないということかもしれない。さすがにそれはないか。

一方の祖父江は、これまたこのブログで紹介した「銃とチョコレート」が含まれる講談社ミステリーランドの装丁を担当している。そっちも本棚から引っ張りだしてくる。これもおもしろかったよなー、これもちょっとおいといて。本を見てみるとクロスと紙の継表紙だが、このクロスはメーカーにつくってもらったと祖父江が言っている。最初にみたときも豪華な装丁に驚いたが、特注と聞くとこれまた驚く。さすが天下の講談社。

と、ここまで書いて思うけど、せめて装丁の仕様くらいはどの本もどこかに表記してくれるといいんだけどなあ。そうすると装丁や造本のおもしろさに惹かれる人が増えて、本に対する理解も変わってくるのではないかと思う。食品だって原材料書いてるし・・・、でも調理方法は書いてないか。

marginalia?

古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

管理人のプロフィール

ご意見など

お名前
メールアドレス(公開されません)
ウェブサイト

トラックバックURL:

このページの先頭へ
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト
読書占い
Copyrights © 2008-2017 marginalia.jp all rights reserved.