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筒井康隆的シモネタ 書評:魚籃観音記

私は最近筒井康隆筒井康隆 ファンになった一人であるが、もともと筒井先生はナンセンス系が得意なのだそうだ。本書はまさにそういった作品を集めた一冊である。

私がおもしろいと思ったのは「魚籃観音記」と「谷間の豪族」だ。筒井先生の本には毎回何かを考えさせられるが、それは今回も同様だった。

ぶっちゃけた話、魚籃観音記は観音様が孫悟空とヤッちゃう話である。話は、悟空をからかいながらも誘う観音様とそれに期待を抱きながらもどうにか我慢しようとする悟空の会話から始まって、観音様がイッちゃうまで筒井的シモネタとでも言おうか、そんなネタが満載で思わず笑ってしまう。

友人・知人と話すとき、シモネタというのはかなり際どい類いのものであることは誰も異論がないと思う。それができるような間柄は、仲が良いというよりはもっと別のものではないかと思うが、いずれにせよ、ハズシたときのバツの悪さというのは一種独特のものがある。

こういう会話に突入すると、ついていけるヤツらはヤツらで話がどんどんエスカレートするが、ひとたび脱落するとどんどん自分は盛り下がって行き、顔がこわばっていくような気がする。こういうときどうするか。笑ってごまかすしかないんだよね。

魚籃観音記は顔がこわばることはないし、読み返してみればやっぱり「オバカな笑い」が満載で、ごまかしの笑いとは違うものだと思う。しかし、それが無ければマジで官能小説、それも観音様と悟空という普通じゃ考えられないカップリングのヤツである。

元々のヤラシイ話をどこか理系的な表現やひらがなの字面で笑いを誘うあたりは、筒井先生ならではかもしれない。初出は小説新潮だそうだが、最初に読んだ編集者はどういう気持ちだったろう。

装丁は南伸坊南伸坊 。近頃読んでいる本の装丁が南伸坊であることが多い。南の担当する本は、こういうちょっと俗っぽい感じのする本が多いと思う。他にこういう類いの本をうまくこなせる装丁家っていないのかもしれない。

南の装丁は毎回「あー、うまいなあ」と思う。美しいというよりはその本の雰囲気がよく出ていると思うのだ。本を読んでから改めて眺めてみると、より楽しめる装丁と言える。もしかしたら、ご本人もちゃんと全部読んでからデザインしてるのかな。

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