古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト

蔵書票の楽しさを伝えてちょーだい! 書評:書物愛 蔵書票の世界

会社に愛用のキーボードとマウスを持って行った。同僚曰く「すごいですね!パソコンは21世紀って感じだけど、コレは20世紀ですね!」否定できん。

さて、本書は実は三度目の挑戦である。買ったのは昨年の秋口だったような気がするが、初回、二回目とも途中で挫折した。新書でページ数は240頁、普通なら2時間で読み終える程度の量である。

言い訳をすると、本書は私の興味をことごとく削ぐ構成となっている。

書くのがメンドウなのでAmazonから流用させてもらうが、章立ては以下のようになっている。

  1. 蔵書票入門
    蔵書票への誘い、蔵書票の制作技法
  2. 蔵書票を作る人々ミニ事典
    恩地孝四郎とその仲間たちの蔵書票、木版、銅版、様々な版式(リトグラフ・型染・孔版など)
  3. 蔵書票を楽しむ
    バイロスの蔵書票―その魅力について、ウクライナの作家、ダヴィド・ベケル氏へ蔵書票を依頼する、蔵書票のパラドックス ほか
  4. 特別付録
    西洋蔵書票の世界

最初の数頁で歴史にふれるとすぐに技術論を展開。印刷業界にいる私ですら飽きてくるほど懇切丁寧に(コレ、皮肉です)凸版だの凹版だの孔版だのが書いてある。続いて蔵書票の制作者の辞典と称して、蔵書票作家の生い立ちやら思想やらが紹介される。ここまでで全体の6割が費やされるのだ。私はこの6割のところで、イライラしてしまって挫折したわけである。

「いったいいつになったら蔵書票の魅力を教えてくれるんだよっ!orz」

つまりは、すでに蔵書票をある程度楽しんでいる人向けで、初心者への配慮が足りないのである。写真を初めたいと思っている人が、いきなり「フィルムとデジタルの違いはなんぞや、CMOS、CCDとはなんぞや」と畳み掛けられて楽しいハズがないではないか。もっといろんな写真を見せたり、写真を撮ってみて楽しかった人の話を紹介したりと、そういうことが必要なのではないだろうか。

本書にもそういうところがないとは言わない。口絵には美しい蔵書票が紹介されているし、3章は体験談である。出久根達郎出久根達郎 はやっぱりおもしろいし、江副章之介という人の文章は素人くさいが蔵書票の魅力は十分に伝わってくる。こういうのを最初に持ってくるってわけにはいかなかったのだろうか。

本書は複数、それもかなりの人数が執筆している。それゆえか全体を通したゆとりがない。執筆者それぞれが少ないページ数に内容を詰め込もうとして肝心の楽しさが欠落している。蔵書票って楽しいものなんでしょ?そうなら、その楽しさを伝えてちょーだいよ!

蔵書票の世界を覗いてみたい人は3章、4章だけで読めばいいです。あとはネットで「exlibris」の画像検索をどうぞ。

さて、蔵書票に関して素人が気になるであろういくつかのポイントを本書の3章から(しつこいね、私も)ご紹介。

  • 基本的に蔵書票作家に数十枚から数百枚単位で依頼する。
  • 絵柄は作家に主題を与える程度にし、案が出て来たら修正するなどして、作家と共に徐々に仕上げていく。
  • 完成まで数ヶ月から数年かかることもある。
  • (あくまで本書を読んでの推測だが)費用は十数万円から数十万円。
  • 版画で制作するのがほとんど。
  • 蒐集家は他のコレクターと交換して集める。

いかがでしょうか。私の場合、蔵書票そのものへの興味は残っているが、費用が残ってない。orz

marginalia?

古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

管理人のプロフィール

コメント / トラックバック

  1. yuu
    2009年06月15日 月曜日 20時16分

    こんばんは。
    蔵書票といえばこちらの活動に参加しようかと考えています。
    http://www.eonet.ne.jp/~chocolaterie/exlibris_club.htm
    業者に頼むようなやり方よりも、蔵書票の魅力を楽しめるんじゃないでしょうか。

  2. 管理人
    2009年06月15日 月曜日 20時30分

    yuuさん

    これ、おもしろそうですね。私も参加してみようかな。ということは、自分の蔵書票を用意しないといけないってことですかね。

ご意見など

お名前
メールアドレス(公開されません)
ウェブサイト

トラックバックURL:

このページの先頭へ
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト
読書占い
Copyrights © 2008-2017 marginalia.jp all rights reserved.