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全般的にちょっと薄暗い感じ 書評:古本暮らし

学生時代から古本の魅力に取り憑かれてしまった男のエッセイ。かなり生活が不安定みたいだ。

連載をまとめたエッセイ本の常だが、似たような表現が各エッセイに並んでいて「またか」と思う部分が多い。この本の場合はそれが「自分はこのままでいいのだろうか」的な反省文なので全般的にちょっと薄暗い感じがする。

一方で作品を読んでみたいと思った人がこの一冊で三人も出て来た。これはいままでにないことだ。アンディ・ルーニー、尾形亀之助、太田克彦。失礼ながら、私はどの人も知らなかった。

私も古本が好きだ。何か商売をやれと言われたらたぶん古本屋を選ぶだろう。東京の神保町に行くとワクワクする。副業でやれないもんだろうか。

この本は東京・八重洲の金井書店で買った。発行は2007年と新しく、状態も良かったし、タイトルと装丁にも惹かれた。ちなみに装丁は間村俊一。絵は林哲夫

両名ともネットで装丁家と説明されているくらいなので、その世界では有名なのだろう。こういう形で名前を知るとき、私は不勉強で申し訳ないと思う。

ジャケットの絵はすごくイイのに、扉のイラストはなぜかイマイチだ。このギャップはなんだろうと思うが、狙っているのだろうか。

ジャケットをとると、表紙は真っ白な紙にスミ一色で印刷されている。美しい。タイトルのフォントが絶妙だ。少し変化を狙ったように見えるヘドバンは、私は少しなじまないような気がしている。各エッセイのタイトルは本文の一字下げ。このバランスは好きだ。一方、引用部分は左右一行アキはいいとして、一字下げは少し足りないのではないかと思う。

読み進めるうちに古本の証があった。赤鉛筆の波線が二カ所。どちらもあまり前向きな箇所ではなかったが、ついついその前後を何度も読み返してしまった。こういうとき、なんとなく著者が二人いるような気になる。

私は本に書き込みをしない。付箋を貼ったりもしない。本には線を引け、という自己啓発本もある。線を引くことにはまったく異論はないし、もったいないというわけでもない。

汚い本(書き込みが汚いという意味ではない)も別に嫌いではない。むしろ、蔵書にするつもりの本は破れても気にならない。テープで補強してある本を見かけて「いいなあ」と思うこともある。売るつもりの本は困る、価格が下がるといけない。ケチくさいな。

なんで線を引かないのか。

引かないのではなく、引くのを忘れるのだ。

インパクトがある箇所にさしかかると急激に気持ちが高ぶる。それは前振りもなく突然やってくる。そんな時、線を引けるほど落ち着いてはいられないのだ。

アドレナリンが吹き出し(たぶん、ね)、目の動きが一瞬にして最高速度に達し、その部分と重なる自分の中のものが頭を駆け巡る。同じ部分を何度か読み返す。それが終わると、それがどこまで続くのかを追い始めるのだ。

とても線を引く余裕はない。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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コメント / トラックバック

  1. 黒猫屋
    2008年03月28日 金曜日 06時10分

    直接関係ないけれど、こんなのいかがでしょう?
    青森市の古本屋さんが書いた本。

    『古本屋開業入門』
    http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/488978070X.html

  2. 管理人
    2008年03月28日 金曜日 22時31分

    >> 黒猫屋さん

    あー、この本読んでみたいと思ってたんですよね。注文お願いしようかな。

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