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魔法と呼ぶに相応しい 書評:ディズニーの魔法

今年もサラリーマン川柳が出ましたね。私は22位がいいなあ。

さて、ディズニーディズニー アニメの人気は言うまでもあるまい。私の娘も大好きで、いまはシンデレラシンデレラ に夢中である。

本書によればシンデレラは「灰ちゃん(cinder + ella)」のことだそうで、MacOS X付属の辞書で調べるとシンデレラは「玉の輿に乗った人」だそうだ。我が娘にも、ぜひ玉の輿に乗って私にラクをさせて欲しいと思う。

ディズニーアニメは原作のストーリーを大幅に変更して一般受けするものに改変していることを知っている人も多いのではないかと思う。シンデレラの原作はグリム童話グリム童話 だが、本書では内容がそれぞれどう違うのかを解説してくれる。

例えばガラスの靴を試すシーン。原作では、意地悪な姉妹はそれぞれ足の指、かかとをナイフで切り落として見事に靴を履いて見せるのだそうだ。執念である。もちろん血が出るし、靴は赤く染まる。王子は帰る途中、血に染まった靴のことを鳩に知らされて初めて気がつき引き返す、ということを繰り返し、3回目にようやくシンデレラを連れ帰るのだそうだ。

これをこのままアニメにしたらただのホラーだ。劇場には悲鳴と罵声が飛び交い、翌日にはR指定がつくことだろう。それにしても、王子、顔で気づけよ。

これほどストーリーを改変してしまうと新しい物語と言えなくもないが、「靴が合う女性を捜す」というシーンはどれほど設定を変えようともシンデレラを思い出させるとも言える。ディスニーはどのおとぎ話でも話の究極のポイントだけは絶対に逃さない。一方で、話運びに矛盾が生じないようにするためには改変に躊躇しない。このバランス感覚の良さがヒットを生むのだろう。

本書ではシンデレラの他に、白雪姫、ピノキオ、眠れる森の美女、人魚姫、美女と野獣について考察する。社会の歴史的背景にまで踏み込んだ考察はアニメに興味のない人でも十分に楽しめる。ところどころ現実とのギャップへのツッコミが過ぎて、空想科学読本空想科学読本 のような感じになるのはご愛嬌かな。

原作では、内気なシンデレラをいじめた義理の姉であるアナスタシアとドリゼラは、シンデレラの結婚式で鳩に目をつぶされてしまう。不吉だ。教訓は因果応報と言ったところか。ディスニーのシンデレラのそれは「信じれば夢は必ず叶う」だろう。同じ話をこれほどまでに変えてしまえる才能は「ディズニーの魔法」と呼ぶに相応しい。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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コメント / トラックバック

  1. しゅう
    2009年05月25日 月曜日 00時41分

     J.R.R.トールキンが遺言でディズニー及び関連会社には映画化権の譲渡を禁止しなければ、今頃ディズニー版のロマンティックなLord Of The Ringが生まれ、一つ目のお化けと、良い魔法使いと悪い魔法使いと、9人の王様の幽霊とたくさんの小鬼と小人と、王様と妖精のシンプルな物語が生まれ、ディズニーランドにホビット村のアトラクションとか出来てたんだろうか…。
     お土産やさんにゴンドールの角笛とか、ガンダルフの帽子と杖が男の子たちに人気で、女の子にはエルフの冠と耳が人気がある。ということもあったのかもしれない。

     もちろん、そういう未来を封じるための遺言だったわけだけど。

  2. 管理人
    2009年05月25日 月曜日 20時48分

    しゅうさん

    トールキンがそんな遺言を遺していたなんて。なんとなくディズニー版を想像できるとこが、ディズニーのすごさでもあるな。

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