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自分を偏見のない状態にすることの難しさ 書評:となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術

今日、10歳年下の同僚に5インチのフロッピーディスクを知らないと言われ、愕然とした。

さて、著者が西武百貨店のお客様相談室での経験を披露した一冊。クレームを受けるかもしれない立場にある人よりは、その立場にない人の方がおもしろいと思う。「参考になる」ではなく「おもしろい」のだ。所詮対岸の火事である。

第三章には「クレーム対応の技法」として心得も掲載されているが、本書全般で得た知識で自分もクレーム処理・・・、などと思わない方がいいと思う。テクニックは経験を積んだ人が使うからテクニックであって、中途半端に使うとただ傷口を広げるだけだろう。千差万別の出来事を自分なりにいくつかのパターンに抽象化できる人にしかテクニックは存在しないのだ。

本書を読んでみると、プロのクレーマーってのはどうにかして「言った、言わない」の状態に持ち込み、客の立場を利用して利益を得ようとする、と定義しても良さそうだ。自宅に呼びつけるヤツもいれば、単なる愉快犯もいる。ま、いずれもヒマ人であるのは間違いない。ヒマ人ってロクなこと考えないよな。

本書では客の方が正しかったこともいくらか紹介しているのだが、そんなところを読むと、自分を偏見のない状態にすることの難しさを痛感する。

クレーマーではない普通のお客さんでも、行き違いが何回か続いたりあるいは自分の機嫌が悪かったりすると、どうしても偏った見方をしてしまう。お客さんと自分の食い違いをついつい自分の尺度で計ってしまう。

子供の頃、どっかの観光地に行ったときのこと。みやげ物屋の店員の態度が悪かったことがあった。会計を済ませてから、母が「あの人達にとっては、私らはたくさんのお客のうちの一人だけど、私らにとってはあの人はたった一人の店員なんだけどね。」と独りごちたのをよく覚えている。そしていまでも頻繁に思い出す。それなのにねえ、自分のこととなると・・・。

私は本書に出てくるような極めて悪質なクレーマーと出会い戦ったことはない。ただ、どこまでがクレーマーなのか、というのが私自身あまりハッキリしていないのも事実だ。

ここらへんで私のとっておきのクレーマー体験などをご披露したいのだが、悲しいかな、無いのである。ヘンな客はたくさんいたし、私が間違っていたことならいくらでもあるのだが。orz ま、ありがたいことです。

最後に本書から一文を引用する。

(となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術 より)

苦情処理に欠かせないのが、「何をもって苦情処理のゴールとするか」という認識でしょう。ゴールは企業ごとに異なるし、場合によっては部門ごとにも異なることもあります。いずれにせよ、ゴールを確実に決め、これを目指して取り組むことが大切でしょう。

なんでもそうだと思う。やはり仕事というのは究極的には皆同じだ。

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コメント / トラックバック

  1. 黒猫屋
    2009年04月04日 土曜日 09時47分

    ワタシも10歳くらい年下の社員に、「PostPet ってゲームじゃないんですか? 私の前のケータイにも入っていたし」と言われて愕然としました。
    あと、職場でかかっているBGM(オルゴール曲)で、尾崎豊の「卒業」がかかっていて、バイトさんたちはこの曲ができた頃にはまだ生まれていなかったんだ! とやはり愕然としたり。

    仕事柄クレーム対処は日常茶飯事ですが、この本に出てくるような人にはあまり遭遇していないです。
    そのかわり、電波っぽい人は多い感じです。
    デパートと書店の客層の違いでしょうか?

    私の経験から誰にでも通用するアドバイスをひとつ挙げるなら、「話をさえぎらずに相づちを打ちながら、相手が疲れるまでひたすら聞くに徹する」でしょうか?
    釈明でもなんでも、相手が言いたいことを言い終わらないうちに始めると、どんなにまっとうなことでも聞き入れてもらえないことが多いです。

  2. 管理人
    2009年04月06日 月曜日 05時49分

    黒猫屋さん

    >PostPet ってゲームじゃないんですか?

    10年って全然違うみたいですね。普段話している分にはそれほど差を感じないのですが、知識という点では相当に違うように思います。

    >相手が言いたいことを言い終わらないうちに始めると、どんなにまっとうなことでも聞き入れてもらえない

    なるほど。結局、思いのタケを誰かに聞いてもらいたいってことなんでしょうね。「私はこんなに怒ってるんだゾ!」と。けど、話が理不尽なら理不尽なほど時間がもったいないですね。

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