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マンネリをプラスに転化できたシリーズ 書評:イン・ザ・プール

ついに大晦日ですね。夕方、値下げした鏡餅を買いに行こうと思っています。他にすることは・・・、ないな。

さて、本書は精神科医・伊良部一郎シリーズ第一作。イン・ザ・プールは初出一覧によるとオール讀物オール讀物 平成12年平成12年 8月号に掲載された。平成12年はシドニーオリンピックシドニーオリンピック の年、イアン・ソープイアン・ソープ が話題になっていた。

私はこのシリーズを第二作、第三作、第一作の順で読んだのだが、シリーズを通しておもしろさの質は一定しているように感じた。なんでもそうだが、シリーズにすると悪い意味でのマンネリマンネリ になりやすい。本シリーズはマンネリだと言われればそうだろうが、私はマンネリの展開を期待しているのだ。そして、奥田はその期待に応えてくれる。

シリーズもののマンネリは、素人の私が言うのもなんだが、マンネリであることをプラスにできないと続かない。下手に新しいことを追求してしまうとおもしろくなくなってしまう。水戸黄門水戸黄門 はスケさんとカクさんが一頻り越後屋を懲らしめた後に印籠でトドメをさしてくれないとダメ。たまには無益な暴力をやめ、最初から印籠片手に押し入ればいいのではないかと思うこともあるが、誰もそんなことは期待していない。

マンネリをプラスにするためには、誰もが期待していることを取り違えない冷静さと、それを続けるアキラメが必要ではないかと思う。仕事と一緒だ。

患者が救いを求めてやってくる、注射フェチの医学博士・伊良部一郎は毎回毎回突飛な行動で患者を不安にさせる。しばらくの通院で紆余曲折があって結果的に患者は救われる。というか自分で解決してしまう。自らの常識に縛られ窮屈だった毎日から、いつしか解放されるのだ。その解放が、読んでいる私にはとても心地よい。この心地よさは本シリーズの印籠そのものだし、毎回しっかりと押さえてある。

アキラメについては通常本人がどうにかして自分の中で整理するしかないが、本シリーズの場合売れてるんだからその対価でガマンできるよね、たぶん。サラリーマンなら給料か。うう。

伊良部一郎シリーズは、まさにマンネリをプラスに転化することができた作品だと思う。私も仕事のマンネリをプラスにしたいなあ、伊良部先生に診てもらえないもんだろうか。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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