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読書ソフトウェア3本を比較してみる SkyBook, soRa, 青空本棚

さて、iPhoneで読書をしてみた。iPhone専用の読書アプリケーションは複数発表されているのだが、もともと試用版という文化がiPhoneにはないので試すなら買うしかないのがツライところだ。私が試したのは「SkyBook 1.1.1 SkyBook」「soRa 1.10 文庫リーダー・「soRa」」「青空本棚 1.0 青空本棚」の3本である。青空文庫青空文庫 のデータビューアみたいなもので、価格はどれも450円。このひと月くらいで立て続けに買ってしまった。

他に「青空読書」というソフトウェアもあるし、「モリサワ、青空文庫ビュアーアプリを試験公開」というニュースもある。今後もおもしろいことが続きそうでうれしい限りである。

一応お断りしておくが、本記事を公開した時点での比較なので今後バージョンアップを重ねればもっと違った評価になると思う。現にsoRaは私が購入したときはルビには対応していなかった。競合ソフトがあると進化も早い。

まず、それぞれのスクリーンショットをどうぞ。本文はアーサー・コナン・ドイルアーサー・コナン・ドイル 「臨時急行列車の紛失」である。


soRa


SkyBook


青空本棚

一応該当部分周辺のテキストもどうぞ。

(青空文庫提供:アーサー・コナン・ドイル著 「臨時急行列車の紛失」 より)

千九百――年。それは六月三日のことだった。一人の旅客が――ルイ・カラタール氏という仏蘭西(フランス)名の紳士――リヴァプール港にある倫敦(ロンドン)西海岸線中央停車場の駅長ジェームス・ブランド氏に面会を求めた。旅客は小柄な中年の紳士で、その妙に猫脊のところが、見るからに脊髄骨の不具であることを物語っていた。その紳士にはひとりの連れがあった。それは骨組のがっしりした堂々たる男だった。

SkyBook、青空本棚は私が文字の大きさなどを調整しているので、いくぶん表示量が違う。画面構成の違いは、soRa、青空本棚は画面に作品名やページ数などが表示されているのに対し、SkyBookは本文のみである。また、青空本棚だけが上部にステイタスバー(って呼ぶのかな?)が表示される。これは善し悪しではなく好みの問題だろうな。

3本ともルビに対応している。青空文庫で公開されている作品は著作権が切れたものなので、自然古い作品が多くなる。すると読みが分からない漢字が増えるのでルビは表示できるのは良い。それに著者、出版社側にも作品中にルビをふる、ふらないの意図的な選択もあることだし。

SkyBookは文字サイズ、行間等を柔軟に変更できるのに対し、soRaはそういったことができない。青空本棚はその中間といったところで、文字の大きさだけ設定できるが設定を変更すると再度変換が必要だ。しかし、変換は大した時間でもないので気にはならない。

文字組だが、soRaはぶら下げ組みぶら下げ組み禁則処理禁則処理 もいくらか有効、SkyBookは句読点だけぶら下がる、青空本棚はまったく禁則処理がなされていない。私は効率優先のぶら下げ組は好みではないのだが、まあしかたないかな。一行が短いからばっちり禁則処理をしたらかえって読みにくくなるようにも思う。それに、行が短いからか禁則処理なしでもそれほど読みづらいとは思わない。あと、細かい話ではあるがSkyBookだけダッシュの位置が右にずれている。次のバージョンでの訂正を期待したい。

操作感はどれもシンプルで、iPhoneならではの操作感は十分及第点と言えると思う。ポイントになりそうな機能上の違いは「しおり」機能とページ数指定による移動だと思う。

便宜上「最後に読んだ箇所を記憶し、次回復元する機能」をレジュームと呼ぶことにすると、この3本は全てレジュームを備えている。が、SkyBookはそれだけ、soRaはレジュームの他に全ての本のしおりを一括管理する機能があり、青空本棚はレジュームの他に本ごとにしおり機能がある。

個人的には文芸物はレジュームだけで十分だと思うけど、3本とも「ちょっとページを戻る」のがメンドウなので登場人物の数が多い本のようなときには登場するごとにしおりをつけるのも一つだと思う。そういう使い方をするなら青空本棚が便利だろう。複数の本にまたがってしおりの位置で比較したい向きにはsoRaが便利そう。しおり機能は人によるだろうから検討はした方が良いと思うな。

ページ数指定による移動は差がある。SkyBook、soRaはスライダーを使う。操作は直感的で好みだが私には小さくて扱いにくく感じた。青空本棚は数字を直指定して移動できるので扱いはラク。ただ、前述したように「ちょっと戻る」にはどれもメンドウだ。

さて、本のダウンロード。3本ともダウンロードして読む形式である。青空本棚はSafariみたいなブラウザを利用して青空文庫のウェブサイトからダウンロードする。SkyBookとsoRaはカテゴリー分けされたiPhoneのインターフェイスを利用してダウンロードする。私はSkyBookやsoRaののインターフェイスの方が好みだが、青空本棚の場合ウェブサイトにある作品データなど付加情報を事前に参照できるのが強みとなる。

ダウンロードはSkyBookと青空本棚は7,000点以上もある青空文庫の全データが利用できるのに対し、soRaは開発元が自社で配布している1,300作品程度しか利用できない。1,300作品と言えば随分あるように聞こえるのだが、どうも私は運が悪かったようで読みたいと思っている作品がことごとくサポートされていなかった。

全般的に青空本棚が「後発の利」的なところがあるが、基本的には3本とも印象は同じで今後バージョンアップが進めばさらに似たような状態になるのではないかと思う。ただ、soRaだけはソフトウェアの他に作品データの追加も必要なのでちょっと不利だろう。いずれにせよ、読みやすさというのは多分に感覚的なことだし地道な改良が要求されることなので、どのソフトウェアにも期待している。

とりあえず、明朝体に対応してくれないだろうか。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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コメント / トラックバック

  1. アクトヘアースタジオ
    2008年12月12日 金曜日 07時59分

    >とりあえず、明朝体に対応してくれないだろうか。

    ウケた。(笑)

    確かに、明朝体にすると、文章に深みが感じられるような気がする・・・。

  2. 管理人
    2008年12月16日 火曜日 23時00分

    アクトヘアースタジオさん

    すみません、風邪引いてしまった。

    >明朝体にすると、文章に深みが感じられるような気がする

    そう。それに、明朝体の方が見やすいのではないかと思うんですよ。ただ、液晶で見るのとは勝手が違うかもしれません。

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