青森県立美術館で開催されている「寺山修司 劇場美術館:1935~2008」を観に行ってきた。なぜかそこらに咲いてるタンポポがデカかった。

最初に断っておくが、私は寺山修司
のファン、というわけではない。寺山の作品は見たことも読んだこともない。ただ、なんとなく行ってみたくなっただけだ。三沢市寺山修司記念館にも、同じような理由で行ったことはある。そんな私に言わせると、寺山ワールドはシュール
だ。
当の展覧会はというと、イマイチだった。青森県立美術館のウェブサイトによると本企画について以下のような説明がある。
(寺山修司 劇場美術館:1935~2008 より)
本展は、美術館の5つの企画展示室それぞれを寺山の小宇宙と見立て、文学、演劇、映画、美術、音楽、スポーツといった様々なジャンルの作品、資料の展示を行います。その総体として、多岐にわたる寺山の活動が一望でき、その存在の意義が理解できる寺山修司展としては過去最大級の規模となります。
私は存在の意義を理解するところまで行けなかった。
著作は目一杯展示してあるが、ほとんどは平置きでボックスの中にあり、手に取ることも開いてみることもできなかった。表紙だけ見せられてもね。全部とは言わないが、いくつかは開いた状態で展示するなどしたらいいのではないだろうか。
「毛皮のマリー」という演劇が、2001年(寺山の死後)に上演された。この演劇を書いたのは寺山だが、演出は美輪明宏
である。その舞台で使われたドレスは、寺山とどう関係があるのだろう。2001年の演劇は美輪の解釈による美輪の演劇であるはずだ。美輪の展覧会なら十分意味があると思うが。
一事が万事この調子。寺山修司の活動というよりは「寺山修司」という文字がどっかに書いてあるものが展示されているようにしか思えなかった。そこに寺山の何かを感じることができなかった。
アングラ系の表現手法に興味がある人にはイイと思うが・・・。