古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト

本は何十年後でも読まれるんだからさ。 書評:ブックオフ革命

娘が朝食を食べているときに後ろでボーッと突っ立っていたら、娘が私を見るなり「なに?」と聞く。父娘関係が新たなフェーズに突入した気がした。

さて、私はブックオフが古本業界に与えた影響は計り知れないと考えている。特に古本の価値基準に与えた影響はパラダイムシフトパラダイムシフト と言えるほどのインパクトだった。このくらいのアイデアともなれば実行出来れば儲かるだろう。そしてこのアイデアそのものが素人の私でも「聞けば分かる」というシンプルさがさらにすごいと思う。

本書の最後に出版業界記者と名乗る人物が匿名で解説を書いている。こういうのはどう考えていいのかまったく分からない。ウソだとは思わないが、信憑性に欠ける。ゴシップ系週刊誌に良く出てくる「(事情通)」というのと同じである。誰だオマエは。

本書の発行は1994年1994年 。まあ、こういう本にありがちなブックオフブックオフ 誉めまくり系である。もちろん、一見してそうと分かるようには書いていないが、ブックオフ側の言い分にまったく疑問を挟まない。「ルポ」って「現地からの報告」という意味だけど、「大本営発表大本営発表 をそのまま」もルポなんだろうね、と皮肉を言いたくもなる。

15年近くも前の本を引っ張りだしてアレコレ言われるのは著者も本意ではないだろうとは思うが、この本の取材をしているときすでに経営者はマズイことをしていたようである。詳しくはWikipediaを参照して欲しいのだが、創業社長の坂本孝坂本孝 氏は様々な問題の責任をとって退任、本書でもたびたび登場する後任の橋本真由美橋本真由美 氏もわずか1年で退任している。

取材に来たルポライターに対し、経営者が自分のしているマズイことをベラベラ話すはずはないから、著者がブックオフの諸問題を知らなくて当然だろうとも思う。だからそれはそれでしかたがない、ある意味騙されたとも言える。

まえがきにこうある。「出版流通の問題を徹底的に書くつもりが、坂本氏の人物論になったような気がしないでもない。」

本書を読んで思うのだが、当初の目的通り出版流通の問題を徹底的に書いていたら、あるいは、ブックオフについて書くつもりならもっとビジネス手法などに踏み込んでいれば、一連の不祥事発覚後のいま読んでもこれほど白けた読後感にはならなかったように思う。

何十年もたってからその本の性格が浮き彫りになることがある。何十年後でも読まれる可能性がある本だからこそ、書く側は大切にしなくてはならないことがある。何年も経って本を読んだとき、一番複雑な思いをすることになるのは著者本人ではないだろうか。

marginalia?

古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

管理人のプロフィール

ご意見など

お名前
メールアドレス(公開されません)
ウェブサイト

トラックバックURL:

このページの先頭へ
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト marginalia.jp
古本市・本の買取・読書グッズの情報サイト
読書占い
Copyrights © 2008-2017 marginalia.jp all rights reserved.