本書の初版は1971年に出ている。私が生まれた年だ。「読書の整理学」という書名にふさわしく、およそ読書に関連のあることなら、買い方、読み方、記録の取り方などほとんどが網羅されているように思う。古本屋とのつきあい方もいろいろ書いてあって、ここはいまでも役に立ちそうである。
中でも圧巻は個人の情報整理術といったものである。当時個人レベルの情報整理の最先端とはどんなものだったのかを伺い知ることができる。京大カード、パンチカード、システムダイアリー、マイクロフィルム、8mm、カセットレコーダー・・・。いまとなっては売っているのかどうかさえわからないグッズが満載、フル活用されている。これらを統合した情報整理方法はシステムと呼ばれる。
パソコン世代の私からすれば、せっせとカードに手で書き写す様はシステムというよりはマニュファクチュア
である。本書を読んで感じたことは、一言で言えば「いまの時代に生まれてよかった」。
いまならパソコン一台で全てを網羅することができる。文章、音声、画像などは直接手に取ることもできない見ることもできないデータと呼ばれるものに変換され記録される。データは検索機能で瞬時に必要なものを探し出すことが出来る。その上インターネットには毎日大量のデータが追加され検索することができる。1935年生まれの著者はいまの情報技術をどう見ているのだろうか。
さて、印象深いのがパンチカードである。
これが結構おもしろい。まずは写真をご覧いただきたいのだが、ネットでも数が少ない。コンピューターの入力用は結構紹介されているのだが、本書で紹介しているものは違うのだ。サウスカロライナ大学のウェブサイトに写真がある。

Claire Schultz 提供
使い方わかりますかね。それぞれの穴に自分なりに分類名をつけておいて、それに該当するカードはパンチャーで穴を丸ごと切り欠く。検索するときはアイスピックみたいな細い棒で全部のカードを串刺しにして振る。すると切り欠いたカードはアイスピックに引っかからないのでバラバラと落ちてくる。落ちて来たカードが目当ての情報、というロジックだ。まさに「串刺し検索」である。
落ちたカードは手でかき集めてそろえてトントンってやるのだろう、落ちたときにどっかに飛んで行ってしまったりしないかな。
なんとも言えないスゴさである。
この本について
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【書評:読書の整理学】のところで、パンチカードについての記事を見ました。このカードについては、
http://flyman.jugem.cc/?eid=886
でも紹介されていますし、私も
http://serifu.web.officelive.com/card.aspx
で、少しばかり紹介しました。参考までにご覧ください。
芹生公男さん、はじめまして。
この記事を書くときにパンチカードについてはネットでいろいろ探したつもりですが見つけられませんでしたが、その後詳しい記事が出ていたとは・・・。芹生公男さんのページの解説も参考になりました。ありがとうございます。
今後とも、ご贔屓に。