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「マイナス一票」があったらいいのに 書評:町長選挙

子供みたいな精神科医・伊良部一郎シリーズ3作目で、以前このブログでも紹介した直木賞受賞作の「空中ブランコ」の続編である。

本書のはじめ2話は誰が読んでも実在の人物を想像するに違いない。ぶっちゃけた話、渡邉恒雄渡邉恒雄堀江貴文堀江貴文 である。当時のこの二人のまわりで話題になった事件まで描かれているので、読み始めは「あー、アレのことね。フムフム。」となるのだが、もともとフィクションなので最後は現実とは違う締めになってしまうため、こういう手法がいいのかどうかはなんとも言えない。一長一短だ。

本書の書名になっている町長選挙、これはおもしろい。小さな町でえげつない選挙戦を繰り返す人たちが最後は伊良部一郎の無責任な一言で一気に正々堂々というかなんというか、まあ戦うことになる、それも妙な方法で。最後の締めは予想通りなのだが、それでもイイ。

中学のとき近づいてくる選挙カーを眺めながら同級生が「ああいう選挙カーって何をやっても”ありがとーございます!”って言うんだよ。」というのだ。「ホラ。」と言っていきなり中指をおっ立てた拳を振り上げた。

「ご支援ありがとうございます!」

当時(20年くらい前)はいまほど中指おっ立てはメジャーではなく、そんなことを知っているのは少数だっただろうから、ウグイス嬢が応援してもらったと勘違いしてもしようがなかったといまは思う。ただ、当時は「ホントなんでもいいんだな。」と思った。ちなみに、なぜ私たちがそんなジェスチャーを知っているかというと映画「ポリス・アカデミーポリス・アカデミー 」の影響だ。

いま私は選挙そのものにどこか冷めている。一票で政治が変わる可能性を否定するつもりはないのだが、社会が高度に複雑になっているいま、私の希望とまったく同じ公約を掲げる候補は一人もいないし、総論ではどの候補も大差ないので誰が当選しても変わらないように思うのだ。

ただ「コイツだけは当選してほしくない」という候補はいる。「マイナス一票」があったらいいのにな。

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