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読むかどうかは自分で決めよう 書評:モルヒネ

「うずくまって泣きました」というポップが有名な小説。ポップについては朝日新聞ウェブサイトの記事「既刊文庫、仕掛けて売れ オビ変えたら60万部」でググッて欲しい。

正直言うとポップの話にかなり影響されてしまった。「そろそろ、うずくまって泣けるところだろうか・・・」「そろそろかな?」「そろそろ?」「え?終わり?まだうずくまってないよ。」

ポップの話を知らなければ買わなかったであろうこの本は、ポップによって私をせかし、肩すかしをくわせ、そしてがっかりさせた。白状すると、途中理解できない部分があったのだが、あせって先に進んだところが数ヶ所あった。私は読書そのものに失敗してしまった。残念である。

誤解の無いように申し添えるが、ポップを考えた人が「うずくまって泣いた」のは間違いではないだろう。

小説を読んでどう感じ、それをどう紹介するかは人によって違うことだ。ポップには何の罪も無い。買うかどうかを内容をもとに自分で決めなかったことが失敗の原因である。

まあ、それでもストーリーは把握できたと思っている。それを踏まえて「うずくまって泣けるか」と聞かれればそれはムリだ。

冒頭で、主人公・真紀が頼りにしている姉が不慮の事故で亡くなる。それから23年、医師として忙殺される真紀は、ある日、死を目前にした昔の恋人と再会する。

目の前にある一瞬の描写にはすごいなと思うところもあるのだが、読み終えて振り返るとグッとくるものがない。タイトルのモルヒネも必然性がないし、重要性も低い。モルヒネでなくても液体の毒薬ならなんでもいいだろう。

私は学生時代にレンタルビデオ店でバイトをしていた。だからというわけでもないが、ポップは大切だと痛感している。それも手書きでなくてはならない。同じ内容をワープロで印刷したポップは効果無しだった。もちろんビデオにオマケでついてくる販促用のポップもダメ。つまりポップに書いた人のヒトとナリが感じられなければダメなのだ。

私は最初に書かれた店員のポップが見てみたい。帯には違う文句あり、その横に店員の感動が記された紹介文があったはずだ。そのポップを見て私は本を買う気になっただろうか。それが知りたい。

読むかどうかは自分で決めよう、そんなことを再認識した本だ。けれど、小説の選び方はよくわからない。まだ慣れていないのだ。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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コメント / トラックバック

  1. 五月
    2008年04月15日 火曜日 10時06分

    ううむ。本は読んでないし、読む気がなんだかしないのですが、ちょっと引っかかったのが、モルヒネでなくても、というところ。
    察するに、尊厳死にかかわる使い方なのかしら…。
    やっぱりモルヒネ=安楽死とか危険な麻薬とかいう偏見が…?!

    医者にも偏見がある、という記事を最近も見かけました。
    その記事じゃないけど、とりあえずこのあたり。
    http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/soudan/20070114ik02.htm
    http://モルヒネ.seesaa.net/

  2. 管理人
    2008年04月15日 火曜日 21時01分

    五月さん。

    > 察するに、尊厳死にかかわる使い方なのかしら…。

    鋭い、鋭すぎる。実は私は安楽死を想像していました。ただ、小説の全般に渡って水が一つの象徴にはなっているので、固形の毒物では著者の意図からするとダメだと思います。

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