すごく久しぶりに時代小説を読んだ。将軍家の書物を管理する新米役人とそのなじみの古本屋に起こる本にまつわる事件が計7話、初出は全て「小説現代」である。それぞれの話は謎めいていはいるがそれほどヒネッているわけでもないので分かりやすい。気軽に楽しめる一冊だと思う。
本書が読みやすいのには訳がある。というのも、ちょっと専門的な用語はそれとなく説明があるので読むときに途切れることがないのだ。ルビの振り方も読みやすさを重点においているような気がする。つまり安心して読むことができる。
ところが、ジャケットはあまり安心できない。帯に隠れてはいるが、いわゆる春画
があしらってあり、タイトルは「秘画」である。傍目にはエッチ、というよりはオヤジ的なエロい感じがする。
普段私はブログに書くまでは読んだ本を帯を取った状態で平置にしておくのだが、本書はわざわざ帯を掛けておいた。もちろん家内対策である。「そんなイヤラシイ本ではないんだよ。書物に関する小説なんだよ。」と無言の言い訳をしてみたのだが、果たして意図は通じているだろうか。しかし、それすら確認することもできないのか・・・。
けど、救いとなるはずの一筋の蜘蛛の糸である帯もちょっとアレなんだよね。「・・・・丈太郎は、極彩色の春画にうろたえる。」と書いてある。・・・もうちょっと家に置いておきやすい文言にしてくれると助かるのですが。
さて、ジャケットを取ってみると・・・、パタン。すぐに閉じて後ろに家内がいないかどうかキョロキョロするはめになる。まあ、それほどエッチなわけではないが、私としてはせいぜいジャケットを1色刷にした程度のものを想像していたのだ。全然違うじゃないかー!
いわゆる春画を見るときってこういう感じなんではなかろうか。こんなとこでリアルを追求しなくてもいいと思うぞ。装丁は南伸坊
、さすがです、参りました。
この本について
|




