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予備知識があると楽しく読めそう 書評:死海文書入門

「死海」って名前はインパクトあるな。

さて、死海死海 とはどこか。まずは地図で見てみると、イスラエルとヨルダンの国境にある。塩分濃度が非常に高く「人間が浮かびながら新聞を読める」という触れ込みは有名だ。

死海文書死海文書 についてはWikiPediaを参照して欲しい。いまからたった60年前に発見された、紀元前2世紀から紀元後1世紀に渡って書かれた書物だそうだ。

ちなみに日本最古の書物は、聖徳太子直筆と言われる「法華義疏」(615年)だ。これも御物御物 として現存するらしい。けど、古さでは死海文書にはちょっとかなわないな。日本を皇紀皇紀 で計算すると今年(2008年)は2668年なので、ようやくいい勝負という古さだ。

そんな時代に、人間によって書かれた文書が現存するということだけでも奇跡と言える。盗掘、腐食などの難を逃れて、誰かが何かの目的で書いた文字の羅列が残っている。

いまの技術力ならそれくらいの期間、あるいはそれ以上の期間、文章を残すことは可能だと思うが、当時の技術力はたかが知れている。しかも、大規模なプロジェクトではなく、ある集落のたいした科学的知識のない人々がそれをやってのけたということだ。単に運がいいだけとも言える。

実際にこの本(死海文書入門)を読んでみると、宗教的な知識はもちろん、出てくる歴史的人物の名前もまったく知らないので正直ツライものがある。少し読んでは、「コレ誰だっけ?」とページを戻って確認するはめになる。

けど、そんなメンドウさを忘れさせるくらい写真が豊富なので、そういう意味では楽しい。本文を読みこなせればもっとおもしろいのかなと思うが、そのためには広範な知識も必要だと思う。いまの私には荷が重い。

そんな私にもなんとなくわかるところがある。「資料編」として掲載されている、いくつかの死海文書の日本語訳だ。その歴史的背景うんぬんよりも、内容の方がわかりやすいというのは、ちょっと不思議な気がする。何千年も前の人と会話ができそうな気がしてくるからだ。

文章の中で、サラという女性の美しさを讃える比喩は、実際に使うとなるとちょっと気恥ずかしいものだが、いまでも使われる表現だ。外見的な美しさに加えて知性があることを良しとするあたりは、現代にあって女性の見た目にばかりに惹かれる男たちよりもずっと洗練されているようにも思える。一方で戦争に関する文章では「敵を打ち、その肉を切り裂け」と結構過激なことが書かれている。

個人を超えた、人という集団は何千年たっても変わらないのかもしれない。

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  1. […] 私は、以前このブログで紹介した「死海文書入門」という本でいろいろ知ったはずだったが、いま振り返るとほとんど覚えてないや。自分で書いたブログを読んで思い出している次第だ […]

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