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装丁の魅力の入門書としてオススメ 書評:文豪の装丁

いままで何冊か装丁装丁 の本を読んできたが、これはその中でもっともカラーの図版が多く、そういう意味では楽しく読めた。けれど、少し物足りない、もっと踏み込んで書いてもらいたいけど仕方ないかな。もともとNHKNHK の番組である「美の壷シリーズ」の「文豪の装丁」の回を本にしたものなので、あくまで、いままでになかった興味を呼び起こすもの、つまりとっかかりという位置づけなのだろう。

本書ではモノクロの図版もあるが、ウェブサイトではその内のいくつかを(あまり高解像度ではないが)カラーで見ることができる。NHKのウェブサイトは本との連携を狙っているようには見えないが、こうした連携は、これからの紙の本の仕掛けとして有効なのではないかと思う。

内容はウェブサイトを見ていただければよくわかると思うので、割愛するが、一つだけ。

以前読んだ群ようこのエッセイ「本棚から猫じゃらし」のジャケットの絵(左図)は橋口五葉が装丁した夏目漱石の「吾輩は猫である吾輩は猫である 」の表紙のパロディだと初めて知った。「吾輩〜」の画像がないのでお見せできないのだが、++ zakkan ++というブログに「文豪・夏目漱石-そのこころとまなざし-」展の記事があり、この絵を使ったTシャツの写真があるので参考までに。

ブックデザインはナノナノグラフィックスというところが手がけている。「文豪の装丁」という雰囲気を出すための細かな気配りを感じる。ちょっと古めかしいが、それでいて今風でもある。本文は、ぶら下げ組でないので好感が持てるのだが、気になったのは本文のフォントだ。会社で見本と見比べて調べてみたらダイナフォントの教科書体だった。これ横組を想定したフォントなんじゃないかな。

フォントは横組のフォントを縦組で使ったり、その逆で使ったりすると、ある特定の文字の並びのときに極端にバランスが悪く見える。横組のときは文字の幅の違いは気にはならない、気になるのは高さのバランスが悪いとき。縦組はその逆で、高さは気にはならないが、横幅のバランスがものを言う。ちなみに教科書体というのはハネやハライなど、字を書くときに注意すべきところを見やすく表現したものだ。素朴な感じが良く、私も大好きだ。

「そんなとこまで見るな」と言われそうだが、デザイン自体がそこまで気をくばっているように見えるので、ついつい見てしまうのだ。けど、なんだかんだ言っても評価してます、いい本だと思う。

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古本や古本市、本の買取、読書グッズ、本棚・書棚などについて書いています。私は読書が好きだし、楽しいことだと思っています。皆さんにも読書のある生活を楽しんでもらいたいと思ってます。

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