私は万年筆ファンである。
遡ること20年、私の最初の万年筆は父から譲り受けた、というか、家にあった万年筆を引っ張りだして勝手に自分のものにしてしまったのが最初。それは父の兄がドイツ旅行のお土産で買ってきたモンブラン・クラシックだった。
私の住んでいる街には、昔、万年筆病院というのがあった。いつのまにかそこを畳んで、私が通っていた高校の裏手で小さな看板を出していたのだが、私はそっちに出入りしていた。薄暗い部屋の小さなショウケースの向こうで、当時高校生だった私に「あんた万年筆に明るい人だ」そう言って微笑む老人がどこか楽しそうに見えたのをよく憶えている。
私はその後何本かの万年筆を渡り歩いた後、長らくペリカン・スーベレンの茶軸を使ってきた。インクはペリカン・ロイヤルブルー一辺倒。
このスーベレンはインクの出が多くなるよう調整してもらったのだが、いまの手帳ではインクが出過ぎて裏写りする。調整しようかと思ったのだが、なかなか機会にめぐまれず、そうして使わなくなった。
先日、ふと思い立ってまた万年筆を引っ張りだした。いま万年筆はパーカーのソネット・ラックブラックを使っている。スーベレンはちょっと派手な気がしてきて人前で使いづらくなったのだ。ソネットでもインクはもちろんペリカン・ロイヤルブルー。透明感のある青がホント美しい。ところが手帳に書いてみると、ソネットのインクの出は普通なのだが、それでも手帳で裏写りする。
他の人はどうしているのかとネットで調べると、いまは裏写りのしない顔料系のインクがあるんだそうだ。それがセーラーの「極黒(きわくろ)」である。
50mlで1,575円と通常の日本製瓶入りインクの3倍はするが、それでも試したくなって注文した。それが今日届いた。あらかじめ万年筆は洗浄済み、さっそく入れてモレスキンに書いてみる。
裏写り・・・、無し!
書いてからしばらくして見返してみると、極黒の黒は深い。印刷で言うならリッチブラックのようだ。印刷では通常カラー印刷はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、クロ)の4色で刷るのだが、このKはあまり深みがない。そこで深みを出すためにKの上にCとMを50%弱だけ重ねる手法があり、これをリッチブラックという。
極黒はそんなリッチブラックな感じがする黒だ。ただの黒ではなく、漆黒。ロイヤルブルーの透明感ばかりを見てきた私にとって、極黒の漆黒はとても魅力的だ。
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はじめまして。
釣り師です。
私も、ペリカンの大ファンで現在、スーベーレーンM400を3本
赤、ロイヤルブルー、黒(プラチナのカーボンブラック)を入れて使用しています。
今、万年筆は、超音波洗浄に出して手元にないのですが、
行きつけの文具屋でセーラーの極黒のインクを見つけたので衝動買いしてしまいました(笑)。
洗浄から帰ってきたら、極黒をペリカンに入れようと思っていますが、
大丈夫でしょうか?
プラチナのカーボンブラックでも大丈夫だったので、問題ないと思うのですが・・・。
釣り師さん、はじめまして。
>行きつけの文具屋でセーラーの極黒のインクを見つけたので衝動買いしてしまいました(笑)。
行きつけの店があるなんて、うらやましい限りです。フラッと立ち寄って文房具の雑談をするのはいいですね、憧れます。
>洗浄から帰ってきたら、極黒をペリカンに入れようと思っていますが、
>大丈夫でしょうか?
基本的には大丈夫だと思いますが、最初はペン先のインクが比較的乾きにくい太字のものに入れて様子をみてはどうでしょうか。
極黒、キレイですよ。早くペンが戻ってくるといいですね。